前の記事で旅行の事を書いていて、ちょっとした小ネタを思い出したので流れで書いちゃいます。
イギリスに来て間もない頃、日系不動産屋で仲良くなった同僚の日本人女性がいまして、その子と一緒にバルセロナに行こうということになりました。
オットはお留守番で女二人旅です。
週末+1日の二泊三日ですが、フライト時間は片道2時間くらいですし、感覚的には新幹線で東京から京都に行くようなもんです。
安いチケットと安めのお宿をネットで予約して、当日はガイドブック片手に空港から市内へ電車で移動し、ちょっとしたバックパッカー気分を味わいつつホテルに到着しました。
安いところなので市内のいい場所ではあるんですが、狭めで眺望といえば隣のビルの洗濯物、と言ったホテルでした。
景色が重要なリゾートに来たわけでもなく、ホテルはあくまで寝る場所だということでそんなことは気にせず、荷物を放り出して休憩なしで再度街に繰り出しました。
季節は9月の初旬で、イギリスでは少し涼しくなっているのですが、バルセロナはまだまだ暑く、夏に逆戻りしたようでこれもまた楽しい、なんて油断していたらちょっと熱中症気味になって激しい頭痛が。
バルセロナは海辺と言えど乾燥しまくっているので、汗をかいてもすぐに乾いて全く気がつかないまま水分が奪われていく、ということを身を持って学びました。
旅先でトイレの場所とかよくわからないからと、水分摂取を控えていたのも良くなかったですね。
そんなわけで、ヨーロッパってなぜか街の至る所に薬局があるので、目についたひとつに飛び込んで頭痛薬を買うことにしましたが、私も友人もスペイン語を話せず、その薬局の店員さんも運悪く英語ができない人でした。
アスピリンという薬品名くらいなら通じるだろうとタカを括っていたのですが、私の「アスピリン ポルファボール」を理解してもらえません。
あれ?カタルーニャ語でないとダメなの?だとしたら太刀打ちできないんだけどと思いつつ、もういっそのこと英語で再チャレンジだと「頭が痛いのでアスピリンが欲しいんです」と伝えてみるも、店員さんに首を傾げられてしまい撃沈。
なので原始に立ち返ってジェスチャーで、苦悶の表情を浮かべながら頭を指さしつつ「あうち!」と言い、箱を開ける仕草をしながら「ア・ス・ピ・リ・ン。Ahhh(胸を撫で下ろし笑顔)」とやってみたところ、店員さんがものっすごい笑顔で手を叩きながら「Ai! Si, si, si! アスピリーナ!!」と言って箱を出してくれました。
おいぃ!アスピリンとアスピリーナって、語尾にAがつくかどうかの差じゃないか!
そんなツッコミができるようなスペイン語力のない私は、笑顔で「グラシアス!」と言うのが精一杯でした。
この出来事から、この地に面白い人を見つけられるような予感が走り、ちょっとスペインのことが好きになりました。
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