義母のおもしろ話ばっかりなので、不公平かなと思い今度は義父のおもしろ話をちょっと紹介しようと思います。
この人も義母に負けず劣らずファンキーな人なので、なんというか似た者夫婦として私の笑いのツボを押してくれてます。
黒ラブに闇夜で驚かされた義実家初訪問当日、義弟くんが到着したところで村のパブに行こうということになり車二台で向かいました。
イギリス人ばかりの田舎のパブに突如現れた東洋人に、店内のお客さんや店員さんから好奇の目が向けられているのが分かり時差ぼけの回らない頭で一生懸命笑顔で、なるべくボロを出さないようにほとんど聞き役にまわっていました。
小一時間ほど談笑して、店内の人たちも割と早くに私の観察に飽きたようで視線もなくなり、どうにかこうにか耐え抜きました。
そろそろ戻ろうと言う段階になって義父が「お義母さんと義弟くんはオットの車で、しゃーくちゃんは僕の車に乗ってね」と言い出しました。
きたよこれェ…何聞かれるんだろう…?
そんな表情を義弟くんが見逃さずサムズアップをしてきましたが、なんの勇気ももらえませんでしたよ…
嫌だと言うわけにもいかないし、いい嫁キャンペーン真っ最中だった私はとりあえず言われるがままに義父の車に乗り込みました。
オットの車は普通の大通りルートで帰っていったのですが、義父は「こっちのほうが早いから」などと言いながら農道のような狭い道に入っていきました。
車内での会話は、まぁ、なんで息子を選んだのかとかそんな質問だったような気がします。
この辺がなぜ曖昧かと言うと、真っ暗な農道のど真ん中で突然車が動かなくなってしまったんですよ。
これはじっくり会話をするつもりなのだろうか、などと身構えていると義父の口から「Oh, bloody hell!(あぁ畜生!)」と、全く予想していなかった言葉が出てきました。
ふと車の計器類を見てみると、燃料計が全くのゼロ。
義父はどうにかしようとキーを回し続けていますが、燃料がなければ車は1ミリも動きません。
勇気を振り絞って「I think… there is no fuel…?(たぶん燃料がないんじゃ…?)」と声をかけて見たところなんだか焦っている義父が「Bloody Japanese car! Useless!!(日本車のくそったれ!役たたずめ!)」と、何にも悪くない三菱車さんに文句を垂れています。そしてそんな義父の真横には日本人。ハハッ。
こりゃダメだ、ということで、義父をなだめなつつ携帯でお家に電話しましょと提案して、ようやくオットに救出してもらいました。
義実家まであとちょっとの場所だったらしく、私は義実家に戻され、クリスマスでどこのガソリンスタンドも閉まっている中、男二人で何とかかんとか燃料を手に入れて戻って来た頃にはもうクリスマスディナーはすっかり冷めちゃって、義父も私への面接の出鼻を挫かれた格好になりました。
今の私ならここぞとばかりに義父にツッコミを入れまくるところですが、あの頃の私にはちょっとハードルが高かったですね。
↓パトカーに採用されてたの…? ↓