英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

宅配って便利だけど中の人は大変。

イギリスの総選挙も予想通りの結果に終わって、もはや私の周りの人たちは政治のことよりも差し迫っているクリスマスをどう乗り切るか、ということの方に関心がいっているようです。

送迎での親御さんたちの話題はもっぱら「休暇中どこかに行くのか」です。

ほとんどの人は実家や義実家、親戚の家に行くという回答ですが、ビーチに行こうと思う、と回答した強者のお父さんもいました。

別にサーファーではなくむしろロックな人なんですが、真冬のビーチに子供連れてってもあんまり楽しくないと思うの…よそ様のご家庭のことなので深くは追求しないですけどね。

クリスマスプレゼントの用意などにも皆さん奔走してて、街のHigh street(商店街)は客足がいつもの1.5倍くらいにはなってるんじゃないかと思います。

それに、今週に入ってからほぼ毎日のように両隣どっちかのお家の宅配の荷物を預かってますし、切手を買いに行った近所の郵便局では一時預かりの荷物がカウンターから溢れてました。

宅配といえば、下の子が生まれて間も無くの頃、3ヶ月間配送料無料キャンペーンをやっていた某スーパーマーケットの宅配を利用していました。

配送の時間指定もできて無料だし上の子と新生児を連れて重い物買って移動する手間が省けるし、主にジュースやらオムツやらをまとめ買いとかして大変助かってました。

シフトの関係なのか、配送の担当者さんが3人くらい違う人で、でもなんとなく顔は覚えていました。

配送料無料キャンペーンの期間も終わって、子供の首も座ったし、上の子もある程度赤ちゃんの実態を把握してきて、ちょっとの外出なら自分一人でどうにかできるようになったのでその後はネットスーパーとは縁遠くなっていたある日の夜です。

オットと上の子がお風呂に入っているときに突然ドアベルがなり、玄関を開けてみると、ネットスーパーの配送のおじさんでした。

注文はしてないので不思議に思ったのですが、おじさんはものすごく焦った感じで「俺ね、○○の配送で来たの覚えてる?実は道路を挟んで向かいのフラット(アパート)に住んでるんだけど、車が故障しちゃって仕事に行けなくて、なもんで車を貸して欲しいんだよね、頼むよ、ホント!なんなら俺の家の鍵預けるから!!」と、早口で捲し立ててきました。

確かに知らない顔ではないけど、顔を知ってるだけで名前は知らないし、あなたは私がここに住んでいることを業務上知り得てるけど、あなたが向かいのアパートに本当に住んでいるかどうかを私は知らないし…

ということで、迷うことなく答えは出てますので「Sorry mate but I can’t…(ごめんね、でも無理)」と即答しました。

絶望の表情を浮かべつつ、おじさんは今度はお隣さんに突撃しましたがお隣さんは不在だったので、道路を渡って別の家にまた突撃をして行ったところまでは見守りました。

そんなことしてるヒマがあったらタクシー呼んだほうが早くないかなぁ?などとも思いましたが、もし彼の勤務先が私の知っている街にある配送センターだとしたら往復のタクシー代でその日の稼ぎはほぼゼロだろうし、配送車ドライバーの雇用の闇をちょっと垣間見た出来事でした。

↓闇の深いゲーム…↓