英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

実は犬って表情豊か

昨日の3代目黒ラブさんのお写真で、初代黒ラブさんのお話が蘇ってきたので晒します。

初代さんはオットが10代の頃にやってきて大学時代に亡くなった子なので、私は会ったことがないのですが、ちょこちょこいろんな話を聞いて親近感がありました。

散歩中にハーネスを外して脱走しては、ハーネスを持っていた人よりも先に家に帰ってドヤ顔でお迎えをするのを趣味にしているような子だったそうです。

義実家では、夏休みに車でコーンウォールとかデボンあたりにお出かけすることがよくあったそうで、その際は初代ちゃんも連れて行って一緒にビーチで遊んだりしてたそうです。

イギリスはその頃からペット連れでの旅行が当たり前だったみたいですね。

朝は国立公園を散歩して、お昼を食べたらビーチに行って、飽きたら別のビーチに移動する、なんて感じで1週間を過ごしていたらしいのですが、ある時、ビーチ間の移動をするにあたって、駐車場の時間が切れそうだったので大慌てで荷物をかき集めて車に乗り込んで移動を開始したそうです。

次のビーチに到着して荷物を広げて一息ついて、義母がふと「あら?初代ちゃんは?」とようやく気がつきました。

どんなに思い返してみても移動の車の中に初代ちゃんがいたと断言できる者がおらず、家族全員自分以外をなじりながら大急ぎで前のビーチに戻りました。

下手したら事故に遭ってるかもしれないし、誰かに保護されていればいいけど誘拐されてるかもしれないし、とにかく気が気ではありません。

義父が車を止める場所を探している間にオットと義弟くんが車から飛び降りてビーチに走ると、さっきまで義家族がシートを敷いていた場所に尻尾を丸めてものすごく悲しそうな様子の初代ちゃんが所在なさげに座っていたそうです。

オットと義弟くんが駆け寄ると、学校帰りとかなら遠慮なく飛びついてくる初代ちゃんですが、この時ばかりは尻尾を遠慮がちに振りつつも「…一緒に行ってもいいんですか?捨てられたんじゃないですよね、私…?」という表情で見つめていたそうです。

この話を聞いた時、会ったこともない初代ちゃんがかわいそうでかわいそうで…

でもその後、家族それぞれが悪かったと反省し、初代ちゃんは義家族のプリンセスとして君臨していたそうなので、まあ、その事件以外は幸せな人生(犬生?)だったようです。

写真を見ると、初代と2代目は写真の古さと首輪でしか区別がつかないですが、毛ツヤもいいし、いい感じの体型でいい感じにふてぶてしいので嘘ではないと思います。

↓砂場遊びには欠かせない↓