英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

ワクチン・パスポート討論のムダ

我が家とうるさ隣さんの雨どいを以前修理してくれた大工さんが、うるさ隣さんのお庭の方の作業をするのに材木を運び込んでいるのを今朝目撃しました。
もちろんうちの庭を通過していくので、ちょうどゴミ出しに庭に出たら顔を合わせることになったので「久しぶり〜元気〜?」みたいに立ち話を初めて、そこで話題がいつの間にやらワクチンの話になりました。

「俺はあんまり受けたくないんだけど、受けないと旅行もできないし、行きつけのどの店の従業員だって身を守る権利があるんだから入れてもらえないかもしれないし、そう考えるとやっぱ俺受けるのかなぁ?」なんて歯切れの悪いことを言ってました。
私は拒否する強い理由が思いつかないからGPからお声がかかったら受けるよ、と返事をしておきました。
うるさ隣のお兄さんも庭に出てきてて会話に参加してたのですが、私と同じことを言ってましたね。

で、現在イギリスのメディアでは盛んに「ワクチン・パスポート」なるものの討論をしてまして、要は予防接種済証明書みたいなもので、これを持ってると映画館もナイトクラブも飛行機にだって大手を振って乗れちゃうもんね!というモノらしいです。

毎度おなじみジェレミーのラジオでも水曜日にですがこの話をしてて例によって「ワクチンを接種しない自由」を叫んでるおばちゃんが「これは明らかな差別だ!」って怒ってました。
でも大工さんも言ってたし対論してたおっちゃんも「自分の”ワクチンを受けない権利”を主張するのであれば他人の”自分と家族の健康を守る”権利も同等に尊重しないと。」って言ってまして、それには私も同意です。

が、「そもそも接客業において”客を選ぶ権利”はコロナ以前から存在するんだから、そこに”ワクチンを接種していない人はお断り”と追加されてもそれは店の権利の延長。」と続けてきたところでちょっと首をひねります。
受けたくても受けられない人はどうするんだろう?そういう人が不便を強いられるのはちょっと違うんじゃないかな?
優等生な私がそんな意見を出してきたので水曜日はそこで一旦思考を停止したのですが、さっきさらに気がついちゃいました。
ワクチンってもんは感染したとしても発症させない・重症化させないってだけでそれも100%ではないし、そもそもウィルスそのものを絶対に媒介させないってもんではないんじゃないかしら?
犬のフンを生足で踏むか、靴下を履いて踏むかの違いですよね?靴じゃなくて靴下。

ってことは、このワクチン・パスポートについての討論そのものがものすごく不毛なんじゃないかな…?
「私は守られてるけどあなたは?接種してないの?だったらあなたのために私が退席するわね。キャンセル料?いいのよあなたはそんなこと気にしなくて。」なんて聖人は存在しないんだから、だったらもう今ケンカして疲弊するだけムダっていう。

↓もうすぐ卒業シーズンですね↓