英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

陪審員 3

前回からの続き。

去年の秋、お隣のお兄さんが陪審員で招集されたって言ってたと書きましたが、その時の話をしてくれたので書ける範囲で。
まあ、裁判中のことは言っちゃダメですけど、結審してるからいいかな、と。

お兄さんも前回書いたように、実際には待合室にいる時間の方が長かったらしいんですが、初日にいきなり重めの裁判の説明をされて涙目になったって言ってました。
内容としては、コロナのロックダウン中に起きた事件で、父親が8ヶ月のお子さんを暴行して重傷を負わせたという話らしいです。
その説明があってから12人の陪審員の抽選になりお兄さんは落選したんですけど「落選してほっとしたよ。自分にも似たような年齢の子供がいるからね。話も聞かずに”Guilty!”(有罪)って叫び続けただろうから」ですって。

そもそも裁判に参加することになったら、それだけじゃなくてどうやって暴行したとかの詳細も聞かないといけないわけで、そんなん泣かずにいられないじゃん!って、激しく同意ですよ。
なお、お子さんは長期で入院したものの、現在は回復して母親と暮らしているそうです。
よかった。
裁判の結果は知らないです。

で、その裁判に参加せずその後数日は待合室に通い続け、最終日に選定された裁判ってのが、若い青年が武器の所持で捕まったという事件。
友達の家で仲間たちと飲んでてお酒が足りなくなったから買いに出た際に置いてあった「誰かの」ジャケットを着て外に出たら職質され、ボディチェックでメリケンサック(Knuckle duster)が出てきたけど、上着は自分のものではないのでポッケの中身も知らなかったと主張しててそこが争点だったらしいです。

弁護側、検察側がそれぞれの主張をして、その後陪審員が会議室で有罪か無罪を話し合うらしいんですけど、有罪を裏付けられるほどの説得力がなくて無罪になったそうですが、メリケンサックの所持で刑事罰になる可能性があるんだということの方に軽く衝撃。
それで誰かを傷つけたらダメですけど、持ってるだけでもダメなのか。
そもそもどこに売ってるんだ?と。
で、日本ではどうなんだと調べてみたら、銃刀法にはひっかからないけど軽犯罪法違反になる可能性があるらしいです。
催涙スプレーとかと同じ感じなのかな?

ひとつお利口になれましたが、そんなもん持って歩く予定もないのであんまり生活の役には立たなそうですね。

↓刃渡5cmが目安らしいですが、これだとどうなんだろう?↓