英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

ビザについて思い出すこと

昼食を作りながら聞くともなしにテレビのニュースを聞いていたら、NHSの人員不足を補うのに何万人だかを雇用して外国人の枠も増やしてどうたらこうたら、と聞こえてきました。

Brexitで外国人を追い出しておいて、結局またそっちに頼るんですかい?
だったらバイオメトリックカード必須って条件を廃止すれば、私みたいな”長く滞在しててカードを持ってないけど仕事したい”層がある程度応募してくると思うんだけど?
もしくはカードの作成費はせめて実費だけにして意味不明に高い金額設定を廃止するとか。

もやもやムカムカしつつ台所作業をしていたら、過去に仕事で体験したビザ関連の思い出がどんどんとよぎってきました。

ほぼ毎年あったのが、日本の本社に若手のローカル社員を研修で送り込んでたんですが、研修が終わりに差し掛かってくると”日本人の彼女ができてイギリスに連れて帰りたいんだけどビザをどうしたらいい?”なんて聞いてくるヤツ。
会社で雇うわけじゃないから個人の話は個人で調べて個人で対応してください、と突っぱねたいところですが、若い男性社員には優しい人事のボスが「調べて教えてあげなさい」なんて言うもんだから…めんどくさい…

しかも微妙に個人的な質問をしないといけないので言い訳からスタートする羽目になるし。
まず結婚する気があるのか、なんて超個人的な質問は場合によっちゃ問題になるからしたくなかったんですよ。
みなさんラブラブ最高潮な時期なので「Yes」と答えるんですけど、そのうちの半数以上がフィアンセ・ビザの期限が切れる前に彼女さんは日本に帰っちゃったりしてるし。
でもそんな現実を伝えたところで「僕たちはそうならない!」って憤慨させてしまうだけだし。
日本で駆け足で入籍だけして配偶者ビザを申請する時間があればいいけど、そんな手続きしてる時間もなく研修期間が終わっちゃう人もいるわけで。
それでちゃんと関係が続けばいいけど、物理的な距離ができた途端に現実を見て冷めてしまうカップルさんもいるし。

一番思い出に残ってるのは「だったら僕が日本に残って彼女と結婚して時間をかければいいだけの話だね!」なんて研修期間中に辞表を提出してきて、イギリスに残ってる家族から毎日のように「あんたの会社のせいで息子が狂った!どうしてくれるんだ!!」なんて電話がかかってきたヤツですかね。
まさに”知らんがな”です。

そこまでして彼女と一緒にいたいってのは素晴らしいけど、ビザの話がクリアになっても家族の心象は最悪だろうから、イギリスに来ても居心地悪いだろうなぁ、なんて、私ができることは何もないから高みの見物してました。えへ。

↓バレンタインも近いから思い出したのかな、この話。ってことでキューピー。↓