英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

やっぱりNHS 4

仮眠を取ろうとソファにもたれてウトウトし始めた、と思った矢先に誰かがドアをノックしてきました。
気がついたら1時間くらい経ってて、寝ぼけているところに執刀医から説明があったのですが、あれをこうしてこれがああなって、今後はこんな感じで抜糸とかギプスの付け替えとか、経過がよければあれやこれ、なんて説明を矢継ぎ早にされ、「Is it all clear to you?(お分かりか?)」と聞かれまして。
そもそも脳がクリアじゃないから、とも言えずに「Yes」と返事をするステレオタイプの日本人なしゃーくちゃんです。

回復室に行くように言われ、たどり着いた先にはぐっすり寝こけている下の子が。
若いアジア系のお兄さん看護師が真夜中だってのにキラッキラの笑顔で「お母さんですかー?経過は良好ですよー。っていうか、顔そっくりですね。ふふふっ。あ、起こして痛みとかないか確認しないといけないんですけど、起こしてあげてもらえます?寝顔チョー可愛いんだけどね、かわいそうだけどお願いしますねー」と、どこで息継ぎをしているのかわからない勢いでこれを言われ圧倒されました。

で、手術後ですからそーっと優しく起こそうと努力したんですが…一瞬目を開けて私をみて、ものっすごい大きなため息をひとつついたと思ったら反対側に顔を向けてまた寝に入りました…ヲイ。
再度起こそうとしたら「ん”ん”💢」って抗議の声をあげて”絶対に起きてたまるかモード”。
看護師さんも「あらららら。真夜中だから麻酔とか関係なく眠いんだねぇ〜❤️カワイイ〜」って感じで緊張感ゼロ。
「ま、動きの確認は明日でも大丈夫かな?心拍も呼吸も大丈夫だし、ちゃんと目を覚ましたし、とりあえず病棟に移りましょうか〜」と、鼻歌まじりにモニターなどを外し、ご機嫌さんでベッドを押して病棟まで連れて行ってくれました。
歩きながら「お母さんどこの出身ですか〜?日本?日本のどこ?東京?いいなぁ〜。今旅行客は入れないんでしょ?行きたいんだけどね〜。え?ツアーなら行けるの?えー?でも団体行動は好きじゃないからヤダぁ〜」と、どこまでも能天気におしゃべりしてくれて、緊張感がほぐれるというか、脱力系なお兄さんでした。

連れて行かれたのは6人部屋で、消灯はとっくに過ぎているのでみなさんカーテンをひいて寝息だけが聞こえてきます。
私も早々に横になって寝る体制なんですが、いびきも聞こえてくるし、誰かの心拍モニターが警報音をぴこぴこ鳴らしてるのに看護師が来ないし、眠くてイラッとしつつナースステーションまで「警報音がうるさいんだけど」と伝えに行ったら「あら!ありがとう!ここにいると警報が聞こえないから助かるわぁ!」って、多分こんなこと言われたから私は一晩まんじりともせずに過ごす羽目になったんだと思うの…
希望的なことを言えば、危険な状態の患者さんは個室でもっとステーションに近い場所にいるだろうから、私がいた部屋は軽症で警戒レベルが低いんだろうけど、それでもあえて言わなくていいことってあるよね…

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関係ないシリーズ。色合いがネクタリンみたいでちょっと美味しそうなお花。