英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

ネットニュースを見て思ったこと・結婚観

何やらデヴィ夫人が「年収200万円の大好きな男性と年収一億円の好きでもない男性どっちを取るか?」という質問への回答をしてちょっとした話題になっているというネットニュースを読みました。

withonline.jp

彼女のお考えを読んでの感想は控えておきますが、とあるインド人ご夫婦の奥様が以前言っていた結婚観について思い出したのでちょっとご紹介をしようかと。

旦那さんは、何度か登場している私の英語の発音に遠慮なくツッコミを入れてくる棟梁さんで、奥様は自営業の旦那さんのサポートとして経理や事務作業をされていたので、電話で話したりたまに直に会ってお話ししたりすることもありました。

とある土曜日に私が徒歩で物件に向かっていると、棟梁がご自分のバンで通りかかって私を目撃して話しかけてきました。

私の行き先が棟梁のご自宅の方向ということで昼ごはんで家に戻るからバンに乗りなさいと言ってくれて、ちょっと距離があったのでラッキーとばかりに車に乗せてもらいました。ついでに書類を会社に持ってて欲しいがいいか?と聞かれて、車に乗せてもらった分予約の時間には余裕ができたので快諾しました。

ご自宅に着いて棟梁は家の中に入り、入れ替わりで奥様が出てきて書類をくれたのですが、その日の奥様はやけにご機嫌で、私にオットとどうやって知り合ったのか、とかそういう個人的な質問をしてきました。

手短に「友人の紹介」だと答えると、彼女は聞いてもいないのに自分はインドでよくある親同士が決めた結婚だったと話し始めました。

特に深く考えずに、結婚が決まる前にご主人のことを知ってたのかを聞いたら、結婚式当日に初めて会った、とのことでした。

そして、さらに聞いてもいないのに「でもね、愛っていうのは一緒に生活して育んでいくもので、私は彼と結婚できて本当に幸せだわ」と続けてきました。

棟梁はインド生まれのインド育ちで、生まれはインドでもイギリス育ちの奥様は、本来なら婚家に嫁入りして義父母と生活しなければいけないところを、イギリスで身を立てるんだと棟梁の方が来てくれて、それこそ裸一貫で商売を始めて苦労して、現在は子供たちはいい学校に通って、ロンドンに家を2軒買えるだけの生活ができている、本当に素晴らしい人だ、と、なぜか自慢も込めた惚気を聞かされて、その話をして満足したのか、スッと真顔に戻って「じゃ、その書類よろしくね」と言って家に入っていかれました。

なんだったんだ…と思いつつも、仏頂面で散々私の揚げ足を取る嫌味ったらしい棟梁も若い頃たくさん苦労してきて、言い方に腹が立つけど実はちゃんとアドバイスや注意をしてくれる愛情深い人じゃないか、と考えを改めることができました。

まあ、だからと言ってこっちも優しくしようとかは思えない相変わらずの嫌味っぷりなので、仲良くなることはなかったですけどね。

デヴィ夫人のお説は年収200万円の大好きな男性と年収一億円の好きでもない男性どっちを取るかということでしたが、日本では考慮されづらいけど年収200万円の好きでもない男性という選択肢を採用して成功した例もあるよ、というお話。

↓おせちに飽きた時のために↓