英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

ホラ吹き母さん

うちのうるさくない方のお隣さんには、上の子と同じクラスに通っている同級生のお子さんがいて、シャーリーちゃん(仮名)と言います。

引っ越してきた頃から仲良しさんで、夏場なんかは庭で遊んでいると子供が増減すると言う現象がたびたび起こったり、台所で家事をしていて振り返ると二人しておやつの要求をしてきたり、道路に出ずに庭から行き来できるのでそんなことになってます。

子供同士は仲良しさんなんですが、親同士は会えばちょこっと立ち話するけど、じゃあ一緒に何かしよう、というところまでは仲良しではない感じです。

ある日の夕飯時に、上の子が学校であったことなんかを楽しく語っていたのですが、そのうちのひとつが「シャーリーがね、家の中に幽霊がいるって言ってたんだよ。絶対見たって言ってるの。」というものでした。

それ、幽霊じゃなくて夜中に下の子が泣いている声とかじゃないの?部屋がちょうど隣同士だし、と私が言うと「声が聞こえたんじゃなくて『見た』って言ってるんだよ」と訂正が入りました。

ちょっと意地悪したくなって「もしホントに幽霊だったら、壁なんてすり抜けられちゃうからウチにも来てるかもねぇ」なんて言ってみたら、目をまん丸くして固まってしまいました。普段はカッパがどうだとか、首なし騎士の霊がこうだとか語ってるくせに、自宅に幽霊が出るという事実は受け入れられなかったようです。

その話をした後に、日本でもちょっと話題に出たと思いますがイギリスで大型の嵐が吹き荒れまして、通学路にあるおうちの前に置いてある趣味の悪い子供の拳くらいの大きさのおにぎりみたいな形の石に顔がついている置物が定位置から移動してたんですよ。

風で押されたか誰かに蹴られたのか分からないですが、道路の方にはみ出てきてまして、それを上の子が目敏く指摘してきました。

なんとなく「シャーリーが見たって幽霊はこの石の精霊なんじゃない?遊びに出てて嵐で帰る場所間違えちゃったんだよ、きっと」なんてホラを吹いてみたら、早速それをシャーリーに伝えたらしく、その会話のあった翌朝のお見送りの時にシャーリーのお父さんに会ったんですが「幽霊じゃなくて『精霊』ってアイディアが気に入ったらしくって怖がらなくなって助かったよ」とお礼を言われてしまいました。

ホラを吹いてお礼を言われるとは思ってもいませんでしたが、こんな適当なホラをいつまで信じてくれるのか、純粋なままでいて欲しい反面、そろそろ現実も見て欲しいという矛盾した思いが交錯します。

私がホラを吹くのをやめればいいんでしょうけどね。ハハッ。

↓真顔で嘘をつける私には役に立たなそう↓

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関係ないシリーズ。とあるクラスの前に貼られていた世界地図。日本がニュージーと同じ形でしかも面積が広い!まあ、日本がちゃんとあるだけマシですかね。