英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

俺ルールは通用しないのさ

前日とうってかわって快晴の日曜日。食糧確保のためスーパーの列に並んでいたら、私の前に並んでいる親子が「入店できるのは各家庭大人1人ずつです」とバイトのお嬢さんに声をかけられてました。50代くらいのお母さんと30手前くらいの息子という2人連れです。

ただ一緒に待ってるだけで入店は1人だけって言うんだろうなと思ってたら「俺ら一緒の車で来たけど別々に住んでるから俺も買い物するし」と息子が言いました。

あれ?それはSocial distancingにはならないのでは?

どういう対応をするのかちょっとワクワクしながら聞き耳を立てていると、お嬢さんはあっさり引き下がり、列の管理をしている他の店員さんたちに話をしに行きました。

程なく、今度は若いお兄さん店員が来てお嬢さんと同じことを言ったのですが、息子はちょっと声に苛立ちをのせて先ほどと同じことを繰り返し、お兄さん店員もそれ以上ツッコまずに引き下がります。

息子はお母さんに「今度はマネージャーが出てくるのかね?わっかんねぇ奴らだよなぁ」なんてボヤき、お母さんも「うふふふ」とか笑ってるし。わかってないのはどっちかなぁ?と心の中で突っ込んでみたりして。

そんなことをしているうちに列が進み、まずお母さんが入店しました。息子もそのまま入っちゃうのかなぁ?なんて眺めてたら、セキュリティの厳ついおっちゃんが自動扉の影からぬっと現れて息子を止めました。

見た目は怖いけど物腰はとても丁寧に、お嬢さん&お兄さん店員と同じことを告げ、さらに「同居していなくても車という同じ空間で過ごしてきた以上同時に入店いただけません。お母様が退店されたらご自身も入店可能ですのでお待ちいただけますか?」と解決策を最初に明示しているにもかかわらず、息子の方はムキになって「だ・か・ら!同居してないし、俺も母さんも感染してねぇって言ってんだろうが!」と是が非でもお母さんと一緒にお買い物したいみたいです。

5分くらいその応酬をして「ご理解いただけないようなら警察にきてもらわないといけないのですが」と言うセキュリティさんの一言が出てさらにワクワクしていたら、私の2人後ろに並んでいたお兄さんが我慢の限界を超えたらしく「とりあえずその話は横でやって、待ってる俺らを入店させてくれよな!」と叫び、列の管理をする店員さんを増員してようやく私も入店できました。

入店の際に店員さんから「お待たせして申し訳ないです」と、イギリスでは珍しいくらい本気で謝ってもらっちゃって、店員さんは何も悪くないからそのように答えたら後ろで叫んでたお兄さんも「言い方が悪くてごめんね」って謝ってるのが聞こえました。

ま、キレイ事はともかく、久しぶりに面白いものを砂かぶりで見られて楽しかったのはお店の人にはナイショです。

↓お店にもお勧めしたいけど、我が家でも子供相手にこれを導入しようかしら…↓