英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

Lollipop man

うちの子供たちが通っている(いた)小学校の近くの横断歩道には、いつもご機嫌なLollipop manが朝と夕方の子供たちの登下校を見守ってくれています。
いわゆる「みどりのおじさん・おばさん」で、横断歩道で「Stop」と書かれた標識を掲げて車の往来を止めて子供たちを渡してくれる頼もしい学童擁護員さんなんですが、持っている標識が巨大なペロペロキャンディーに見えるので「Lollipop man」と呼ばれています。

学校の用務員さんを兼ねていることが多く、件のおじさまも道路で見かけるだけではなく、用事があって学校に行くと鼻歌を歌いながら植木の手入れをしていたり校庭の掃除をしていたり。
道にいるときは気さくに立ち話をしてくれるのですが、学校内だとさすがにいろんな先生の目がありますから、二言三言話すだけでそそくさとお仕事に戻るような、まあ、性格はちょいと調子のいい普通のおじさんなんですが、なにが普通じゃないってその器用さです。

学校のいろんなものの修繕をして、Lollipop manのお仕事もこなし、おそらく名前は覚えてないかもしれませんがほぼ児童全員の顔と学年は頭に入ってるし、最初のロックダウンのときはカントリー調のオリジナル「学校大好きソング」を作って学校のウェブサイトにあげちゃったりするようなマルチな才能をお持ちで、私、この人のこと結構好きだったんですが、このたび定年というかリタイアされることが決まったそうです。(イギリスには「定年」という制度そのものがない)

用務員の仕事の後任はもう決まってて引き継ぎをしているそうですが、Lollipop manのお仕事は市役所から人が派遣されてくるそうで、登下校中の憩いのひとときは果たして継続されるのかどうか、ちょっと不安になっちゃったりしてます。
リタイアされるのは喜ばしいことなんですけど、同時に寂しくも感じてしまう、ちょっと複雑な心境です。

きっと校長先生よりも長くあの学校で働いていたであろう人なので、上の子の学校の方でもこの話がささやかれはじめ、なんかこの調子だと地域ぐるみで引退記念のイベントが行われそうな勢いですが、それだけ地域の人に愛される存在だったってことですね。
長年お疲れ様でした!

関係ないけど「みどりのおじ・おばさん」はなんで「みどり」なのか、つい今しがた気がつきました。
信号がみどりになったら旗を持って誘導してくれるからなんですね…
日本人として40年ちょっと生きててこの「いまさら感」…

↓この時期コレは使えそう…?↓