英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

おしゃべり

春の陽気につられてお散歩がてら町に買い物に出ました。
別にすぐ必要ってわけではないんですが、2階の廊下に姿見が欲しくて、でもどうせ買うなら好みのデザインがいいなぁ、なんて思いつつアンティーク屋さんへ行ってみることに。
いいのがあればいいけど、ここはあくまで”場所貸し”的なお店なので出店者さんがどんなテイストなのかは行ってみないことにはわからないってのがまた楽しいんですよ。

いつも小物なんかを見てみたりして店内をぶらぶらするのがメインって感じなんですが、この日はやけに気合の入った高齢の店員さんが「あら?あなた何か探し物かしら?お手伝いできることある?」と絡んできました。
ドンキばりにモノがたくさん陳列してあるので「いい感じの姿見が欲しいんですけど、まあ、店内を眺めるのも楽しいから気にしないでくださいな」なんて返事をしたのですが、店員さんは「ボブ(仮名)!このお客さん、姿見探してるって言うんだけど手伝ってあげて〜」と、これまた別の、杖をついちゃってるような高齢の男性に声をかけ、しかも男性は「あ、2階にいいのがあるかも。こっちこっち!」などと張り切って先導してくる始末…

杖ついた爺ちゃんをわざわざ2階に行かせるのも悪いし、2階はもうとっくに物色済みなので慌てて「いいっていいって!気に入ったのがなかったから、来月くらい商品が入れ替わった頃にまた来るから!!」と逃げてきてしまいました。
これって、張り切ってる高齢者に水をさしたことになってしまうのだろうか?
それとも年寄りの冷や水なんだろうか…うーむ。

f:id:YOME:20220327195313j:plain

アンティーク屋さんで見つけたティーポット。これで優雅にティータイムは…ちょっと無理…白菜を頭に乗せたこのおっさんは誰だ?

やれやれ、と思いながらも足はスクエアの方に向けて、そういえばカプチーノにココアパウダーをかける用に胡椒入れを買おうと思ってたんだよね、ってんでキッチンウェア屋さんに入りました。
シンプルなガラスの瓶でアルミの蓋のやつが£1.75であったのでそれを手にとって、ぐるっと店内をひと回りしつつレジに向かったら、高齢の女性がレジの店員さんと何やら商品について話をしていました。
シリコンスチーマーをお買い上げだったのですが、使い方とかを聞いてるのはともかく、そこから「高齢者の一人暮らしの料理のめんどくささ」などのグチに突入して行って、二十歳そこそこだろう店員さんも優しく聞いてあげてて、3分くらい後にようやく高齢女性は会計を済ませて退店。

「お待たせしてごめんなさいねぇ。ロックダウン以降、高齢者のお客さんがとにかく人と話したいみたいで。でも怒らずに待ってくれてありがとう!」と店員さんに言われちゃったら、こちらとしても文句が言えないじゃないか…
って言うか、£1.75の買い物如きでマダムのおしゃべりを遮るのも憚られるし。

なんか、この春の陽気でお年寄りも外に出るようになってるみたいで、高齢者のパワーに圧倒される外出でした。