英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

入院体験記3

入院初日の夜。
麻酔が抜けきってないのか、寝たり起きたりを繰り返していたら夕飯の時間ってことで配膳が始まりました。

…うん。
わかってたことだけど、全く食欲のわかない見た目。
ミックスベジは火が通り過ぎだし、マカロニには味がない。
元々食欲もなかったので二口だけ食べて、あとは水を2本追加してもらってそれだけで過ごしましました。
イギリスってのは、お金を出せば美味しいものがたくさんあるけど、お金がないとこういうことになっちゃうのがホント悲しいというか、いつまで経っても「イギリス料理ジョーク」から抜けられない理由ですよね。
おじやとかうどんが食べたかったんだよ、ホントは…

夕食の配膳は6時ごろだったんですが、そこでようやく私の頭も覚醒しはじめて、病室内の様子とかを認識できるようになりました。
病床のカーテンも朝の時点では閉じてたのが全部開いてる状態だったので、見渡せば私を含めて4人部屋だということが確認でき、失礼のない程度にどんな人たちなのかチラ見。

私の前のベッドには60代くらいのボブカットの女性。
となりは20代後半くらいの若い女性。
斜め前は80過ぎくらいの老女。
こんな感じの配置で、数日を共に過ごすことになるんだからこちらも気を遣おうと思ってたんです。

が。

まずこの病院の面会時間ってのが14時から20時までってことだったんですが、隣のベッドには20時までずーっと家族が入れ替わり立ち替わり誰かしら来ててずっとおしゃべり。音量大きめ。
面会時間が終わっても彼女は電話で誰かとおしゃべり。
もちろん消灯時間が過ぎてもずーーーーーっと話し続けてるんですよ…
麻酔が残ってた頃はすぐに寝られたけど、覚醒したら無理!うるさい!!

そして斜め向かいのおばあちゃん。
これは本人のせいじゃないのは大前提なんですけど、多分認知症のある人で、3時間おきくらいに叫ぶんです。
何かを訴えて叫んでるのは素人の私でもわかる感じなのに、看護師が1時間くらい放置するからずーーーーっと叫んでるの。
ようやく看護師が来て痰の吸引とかおむつの交換とかすれば静かになるんですが、1時間も放置するって酷くない?
病院側の事情なんかよりも「放置してる」って事実が腹立たしい。
尊厳とはなんぞや?と。

向かいのボブの女性は普通の人で、常識的な時間に面会の人が来て、常識的な時間に短い電話をしてあとは静かに読書をしたり非常に好感の持てる方だったんですが、漏れ聞こえてきた会話で「もう20日も入院してて…」って仰ってて悲しくなりました。

場所が場所だから愉快な出会いなんてあるわけもないけど、この部屋はちょっと精神衛生上よろしくないな、と思ったのが私の早い退院への無意識のモチベーションかもしれないですね。

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