英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

10℃の壁

週末からずっと雨が降ったり止んだりで、とってもイギリスの冬らしいお天気が続いています。

暗いし足元びちゃびちゃでヘタをすると靴下が湿って気持ち悪くて、なんか気分も滅入ってしまうところですが、雨雲がかかっているおかげで気温が10度くらいあって、それでもう「なんか今日はあったかいなぁ」なんて錯覚を起こしてしまう自分に気がついてちょっとびっくりしてます。

今でも家族の中では一番寒がりで常に厚着の私ですが、10度あればダウンコートは要らないという事実に、長く住んでいれば順応するもんだと人体の神秘を感じたりして。

10年近く前ですが、イギリスに来てから初めて日本に里帰りした際に、長野のスキーで有名な土地に住んでいる友人に会いに行きました。

初夏の長野はちょっと風が冷たいものの爽やかで快適だったのですが、なんせスキー天国ですから冬はかなり雪深い土地です。

そんなところに住んでいる知人から「イギリスの気候ってどんな感じ?」と聞かれたので、当時の私は素直に「夏は乾燥してて木陰に入れば涼しくて快適だけど、冬はすっごい寒い」と答えました。

寒いとはどんなもんだ?とさらに質問が来たので、ロンドンには雪はめったに降らないけど気温は5度とか、と答えました。

最低気温はどれくらい?とまた聞かれたのでマイナス1度とかじゃないかなぁ、と答えると、相手は目を見開いて「いっちばん快適な気温じゃん!」と斜め上の意味で驚いてました。

ロンドンの冬の街中で、ものっすごい薄着のオシャレな娘さんがクラブやパブの外に出て喫煙してたり電話してたりします。

その若さに感心するものの、そんな彼女たちを近くでよく見てみると実は鳥肌たててたりするんですが、どうやら長野県民には普通にTシャツで過ごせる環境らしいです。

しかも雪で足元をとられることもなく、ハイヒールで歩けるなんて素晴らしいじゃないか、と。

小学生の頃からスキーで麓の学校まで行って、板を担いで2時間かけて帰宅してたような人を全長野県民代表にするのもどうかと思いますが、本人がそう言うので。

というわけで、イギリスの冬は雪国の人に言わせればとっても快適だそうです。

冬にイギリス旅行を予定されている場合は薄着でいらしてください(ウソ)。

↓親子でお揃いやりたいけど、上の子用のがないと嫉妬するだろうな…↓