となりの音が丸聞こえ、で思い出したバルセロナの安宿のお話を。
今回はほんのちょっとだけピンク要素がございますのでご注意ください。
初めてバルセロナを友人と訪れた際に泊まったホテルは、サグラダファミリアとサン・パウ病院のちょうど真ん中くらいの場所にある、便利だけど眺望のまるでない、でも寝るだけなら清潔だしちゃんとセイフティボックスもあるし、とりあえず問題のないところでした。
受付のお姉さんはカタコトだけど英語を話し、こちらのちょっとした質問にも一生懸命回答を探してくれて、お店の予約も入れてくれたりして、値段の割には非常に良いサービスでした。
しかし私が街の観光で調子にのってはしゃぎすぎて熱中症気味になり、以前書いたような顛末の末に無事にお薬も買えて多少回復はしたものの、せっかくの旅行で無茶はしないようにと友人にも言われたので、夕食後は早めにホテルに戻ってゴロゴロしながらおしゃべりして就寝。
すると真夜中あたりに人々が廊下を歩いたり、酔っ払いのご機嫌さんな声が聞こえて目が覚めました。
スペインの夜がこれから始まる感じなのね、と、再び目を閉じてあっさりオチてグースカ寝ていると、また何か聞こえてきて目が覚めました。
ものすごく苦しそうな「うぉあぁぁ…」みたいな、激しい痛みで悶絶しているような、ドラマとかで刺された人が這いつくばって逃げている時のような、低い声でした。
一気に目が覚めて、とりあえず状況を確認しようと耳を澄ませてみると、それは私の頭側の隣の部屋から聞こえてきています。
もうちょっと耳を澄ませてみると「ギシ…ギシギシ…」という音も混じっています。
ああ、こりゃ通報の必要はいらないっていうかしたら野暮になっちゃうな、と、理解して寝ようと思ったのですが、勘違いとはいえ恐怖でしっかり目が覚めてしまったのですぐには寝に戻れませんでした。
寝返りを打ったりゴソゴソしていたら、隣のベッドで寝ている友人が「しゃーくちゃん大丈夫?お水飲む?」と優しく声をかけてくれました。
「いや、お隣さんがハッスルしてるみたい」と言うと、寝ぼけながらも瞬時に理解してくれて「あ、ならいいや」と言うが早いか寝息を立て始めました。
私も友人のおかげで脳がリラックスしたのか、その後すぐ寝に入りました。
翌朝は我々の就寝時間が早かったため、当然朝も目が覚めるのが早く、遠慮なく普通の音量でキャッキャッウフフとおしゃべりしながら出かける準備してやりましたよ。
それが功を奏したのか、ただ単に宿泊客が入れ替わっただけなのかはわかりませんが、その日の夜にはサスペンスドラマの犯罪シーンのような音声は聞こえてきませんでした。
サービスは悪くないし清潔だけど、安い宿は安いなりの理由があるというお話でした。
↓一度聞くとエンドレス脳内再生の呪いがかかる、フレディ迷走時代の名曲。モンセラートさんはマツコ・デラックスさんに似てると思うんだけどオットの共感を得られないもどかしさ。↓