英国。色々あるけど住んでます。

イギリス生活の日記とか回顧録みたいなもの

もらい泣き

上の子、昨年あたりからちょっと年齢が上向けのテレビを視聴するようになったのですが、お気に入りの番組のひとつがCBBC(BBCの小中学生向けチャンネル)の「Operation OUCH!」という医療系のものです。
こちらはChris(クリス)とXand(ザーンド)という一卵性双生児のお医者さんが司会進行をしていて、体の仕組みとか病気のことなどを面白おかしく、かつ、子供にわかりやすく説明してくれている番組ですが、傷とかにモザイクは一切入れないので日本では多分規制だのなんだのでお目にかかれないような絵面がたびたび登場します。

でも私が英語では説明できないような「血液の役割」とか「骨の重要性」とかを子供に教えてくれてますし、傷やら内臓系やらのショッキングなものが出る前には「Gross Alert!!(キモいの注意!)」と教えてくれるので上の子はキャーキャー言いながら指の隙間から画面を見たりしてます。

Chrisがマジメ担当でXandがおふざけ担当という感じで、ちょっと前からここに女医さんが参加するようになって、ドタバタコメディ風に小児病等を行ったり来たり、という雰囲気で、私も日本語では知ってても英語では知らなかった病名とか症状名なんかの勉強になったりして、たまに子供と一緒に視聴してました。

ですが、この度のコロナ禍で二人とも医師として現場復帰をしてそれぞれの分野で働いて、運悪くXandが3月にコロナに感染してしまったそうです。
その経緯と治療過程をドキュメンタリーにして放送していました。

Xandは峠はもう越えたのですが、後遺症で不整脈になってしまい、それをAED(心臓に電気ショックを与える機械)にかけて元に戻す、という一連の流れをChrisが見守る、などという残酷なシーンを予告編で見てしまいました。
本編の方は、結果をもう知ってますがそれでも号泣しそうでまだ見られません…
あの愉快なXandがぐったりしてるのなんて想像するだけで泣ける…

子供の頃からずっと一緒に育ってきて大人になってからも一緒に仕事をしてきた兄弟が、かたや心拍計が一時的とはいえ平らになって、片方が自分も医師なのになす術もなく見つめていないといけないなんて…

心拍が正常に戻ったときの、マスク越しとはいえChrisの泣き顔が…
彼らの体を張った啓蒙活動に、本当に頭が下がります。
日本ではBBCの視聴はできないかもしれないですが、この番組は世界中で観てもらったほうがいいと思うくらいです。

>>これなら日本でも触りだけ観られる、かも?

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